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番外「この恋愛小説がすごい!2005」の誌面協力で読んだ本-2-
楽園に酷似した男」岩井 志麻子/「嫌な女を語る素敵な言葉」岩井 志麻子/「恋愛小説」川上弘美 小池真理子 乃南 アサ よしもと ばなな/「春、バーニーズで」 吉田 修一「 」 姫野 カオルコ/「アカシア」辻 仁成/「グランド・フィナーレ」阿部 和重/「下妻物語―ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件 (完)」 嶽本野ばら/「東京DOLL」 石田 衣良/「東京奇譚集」村上 春樹/「愛するということ」小池 真理子/「いつかパラソルの下で」森 絵都/「人のセックスを笑うな」山崎 ナオコーラ/「あなたへ」河崎 愛美
  マスターオブゲームの略語、MGと呼ばれている天才ゲームクリエイターとゲームのキャラのモデルのヨリ。

ゲーム作りのこと以外はほとんど興味を持っていないMGだけど、オタクという感じではなく、クールで魅力的。ヨリは背中に翼のタトゥーがあり、好きな人の災厄を予知することができる。ヨリのボーイフレンドのヨシトシは暴力的な危険人物ではあるが、やはり目を引く男。

マンガチックな話ではあるけど、飾り気がなく損得勘定抜きでストレートなヨリに心惹かれ、徐々にMGが変っていくのが素敵。

恋愛とは相互作用なのかもしれない。相手に触れていくことで互いに違う自分になっていくような。

しかも、その相手でなくては、そういう反応は起こりえない。

そんなことを考えた。文句なしに楽しめるたっぷりロマンティックでスリリングな恋愛小説。
 

五編のちょっと不思議なお話。
「偶然の旅人」は著者自身の奇妙な偶然の話と、ピアノの調律師でありゲイの男性の奇妙で心温まる話。何気ない日常のちょっとした出来事が今までの人生を変えてしまうことにつながることって、あるだろうなぁ。エッセイ風で素敵な作品。

「ハナレイ・ベイ」ハワイで鮫に襲われて死んだ息子を思い、毎年、ハワイを訪れるサチ。彼女のはっきりした口調と性格が気持ちいい。 母親の息子への気持ちって、人それぞれいろいろなんだろうが、「恋愛小説」の川上弘美の話や自分自身と比較しつつ、読んだ。

「どこであれそれが見つかりそうな場所で」 は、夫が急にいなくなってしまった妻から依頼され夫が消息を断ったマンションの階段に何度も足を運ぶ話。神隠しにあった人というのは、別の世界への入り口をみつけてしまい、そこへ迷い込んでしまった人なのかもしれない。

「日々移動する腎臓のかたちをした石」。これが一番、心に残った。「男が一生に出会う中で、本当に意味を持つ女は三人しかいない」と父に言われ、それをそのまま受け入れてるわけでもないが、自分の中で「この女は自分にとって本当に意味を持つ相手なのだろうか」と女性と出会うたびに思ってしまう。
そんな淳平とキリエは出会い、つきあうようになる。どういうわけか、キリエは自分の職業を決して話そうとしない。二人は互いに魅かれ合いとてもいい関係でいるが… ハッピーエンドが好きだけど、それでも、たとえ別れることになっても、人を愛することっていいなぁとじんわり思わされる話だった。

「品川猿」はちょとずれているような、不思議なお話。名前って人にとってなんだろう? そして人は自分のことを本当はよくわかってるのに、わからないふりをしてることって多いのだろう。認めたくないことはなかったことにするとか、痛みを伴う記憶は消してしまうとか… でも、できれば、そういう辛いことも全部受け入れて(妥協じゃなく)、なかったことにせず、折り合いをつけていかないと、どこかで不都合がでてくるのかもしれない。そんなことを考えさせられた。

  婦人科で診察してもらった医師、野呂と思いがけない形で再会し、既婚者である彼とマヤは恋に落ちる。やがて、野呂は十歳年上の女性にのめりこみ、妻子を置いて海外へ二人で行ってしまう。

マヤは失恋の苦痛をどうしていいかわからない。野呂への想いも断ち切れない…

というストーリーだが、野呂自身の魅力が今一、伝わってこない。どうしてそれほど、野呂に惚れているのか、野呂はまるで背景かのように特色が感じられない男に思えた。

その反面、野呂と別れた後に出会う柿村や拝島悟郎はずっと魅力的だった。特に柿村は人間味溢れ、温かく包容力があるのに「女の人に惚れない」という男で、柿村が登場すると物語がいっきに面白くなった。

どうも、主人公の性格が肌に合わず、楽しめなかった。
 

恋愛がメインではなく、自分探しというかある意味成長物語のような話だった。突然、交通事故で亡くなった父。とても厳格で融通の利かなかった父なのに、死後に意外な事実がわかり、そこから兄、主人公、妹の三人での父という人間を知ろうと試みが始まる。一度も父が話したことがなかった父の故郷、佐渡島へ三人で訪ねていく…

主人公の野々と同棲している達郎とのことやセックスのこと、そして、親からの影響のことなど、いろいろと興味深かった。
何かと言うと「父親に厳しく育てられたから」と父のせいにする野々。親の影響というものは、確かにあるものだけど、それを言い訳にするのは、やはりちゃんと成熟した大人になっていないように思えたが、父のルーツ探しを通し、そういう部分を乗り越えていく。

どこにも派手さもないし、特別魅力的とも思えない主人公、登場人物なのに、森絵都作品ははやっぱり、心に響く、忘れられないものだった。

信兵衛さんのレビュー

  題名と中身があまり一致しないストーリーだった。39歳の女性美術教師と19歳の生徒との不倫だけど、すごく自然ですんなり物語りに入り楽しめた。
読みやすいなめらかな文章で、あっという間に読めてしまう。
ただ、主人公の男の子がどうして彼女に惹かれたのかが今一わからなかった。
 

京都市右京区図書館館長の感想

中学生のプラトニックラブ小説。
あなたの傍にただただいるだけで幸せ
あなたに逢えるだけで毎日が楽しい
そんな純粋な恋をもう一度してみたい
年を取るにしたがい、現実とかけ離れた恋に憧れるものです。
小説の最後の最後で、あなたの残された手紙からあなたの本当の想いを知ることができ、さらに美しい思い出に盛り上げて完結しています。
また固有名詞を一切用いずに「あなた」と「私」の表現でまとめているのも効果的です。

「あなたに逢いたい」
私の中学生時代を振り返りながら読みました。

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