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自宅読書会2001年3月課題
「停電の夜に」(Interpreter of Maladies) 停電の夜に 子どもを死産で失ったインド系のアメリカに住む夫婦。夫婦はもう、ほとんど会話することもなく、二人の生活に楽しみを見出すこともなく暮らしていたが、停電の知らせを受け、その停電の夜には、ろうそくを灯し、二人で夕食を食べて、ゲームのように秘密を明かす。夫は夜の時間を楽しみにするようになるが、停電の最後の夜、妻が明かした秘密は・・・

ビルザダさんが食事に来たころ
 三人家族のところへ留学しているビルザダさんが毎夜のように晩御飯を食べ、テレビのニュースを見に来る。家族はインド人、ビルザダさんはベンガル人。ほとんど同じように見えるのに、彼の国は戦争になり、家族の消息もわからない。子どもの視点で描かれている。

病気の通訳 観光ガイドをインドでしている男は、病院で医師に言葉の通じない地方の人の通訳をやっている。そんな仕事は取るに足らないと思っていたら、案内をしたアメリカから遊びに来たインド人一家の女性に褒められ、しきりに話をせがまれる。ガイドはそういう女性の態度に気をよくして、会話を楽しむ。女性はふたりきりのときに秘密を打ち明けるが・・・(原書での表題作)
本物の門番
セクシー
セン夫人の家
神の恵みの家
ビビ・ハルダーの治療
三度目で最後の大

 以上の9つの短編からなっている。どの短編も「ああ、こういうの読みたかったんだよなぁ・・・・」というような、味のある作品。
ジュンパ・ラヒリ(Jbumpa Lahiri) 翻訳 小川高義
新潮社クレスト・ブックス 2000年8月
自宅読書会での感想: アメリカ版向田邦子のようだという意見がでて、その場にいた全員が「なるほど」とうなずきました。私は「セクシー」がかなり心に残る作品だったのですが、「セクシー」を印象深く思っている人がいなかったので、好みの違いで読み方が随分変わるんだと、改めて思いました。「病気の通訳」でのアメリカから来た女性はどうして主人公の男性に秘密を打ち明けたんだろうという疑問を出す人がいて、私は「ある種の誘惑じゃないかな」と答えましたが、ふとした非日常の一場面で、ポロっと隠してきた事実を誰かにもらしてしまいたい誘惑にかられることってあるだろうし、そうたいして魅力的とも思えない男性の気を引く事によって、夫へのあてこすりをする、という意味もあるんだろうか・・・などと話し合いました。
「三度目で最後の大陸」はメンバーのどの人もお気に入りで、穏やかな話の流れの中に、人生の機微を示してくれる珠玉の作品だとおもいました。
メンバー全員一致した意見ですが、著者はまだ30代前半で、どうして、こんなにも人生をわかってしかもやさしいまなざしを持っているんだろう、と不思議に思ったことです。
多分、彼女は物事に対して、深く細かく、観察し、しっかり整理しこやしにして生きてきたんだろうなと思いました。
2000年度ピュリツァー賞受賞 O・ヘンリー賞受賞、PEN/ヘミングウェイ賞受賞、ニューヨーカー賞受賞 「停電の夜に」の信兵衛さんの書評へ

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